第十一話 — 種ヶ池物語
因幡国宮下村の長者が細川村から雇った美しい下女たねは、たびたびどこからか柿の実を持ち帰って皆に振る舞う。下男が跡をつけると、たねは湯山村の種ヶ池に入って泳ぎ、島の柿を採っていた正体は池に棲む蛇であった。正体を知られたたねは姿を消し、以後長者の家は不幸が続いて没落する。後にこの池の主を祀った老婆満が毎年餅を献じて祈り、日照りの際には祈祷により雨を降らせ、龍女の霊験を人々に伝えた。
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