T8 — 地名の由来
地名がどうしてその名になったかを語る話。
遠野17話
- 第一話遠野郷の由来と地勢遠野郷は陸中上閉伊郡の山々に囲まれた平地で、一町十ヶ村からなる。かつて一円の湖水であったものが猿ヶ石川となって人界に流れ出し…
- 第二話早池峯三山女神伝説早池峯・六角牛・石神の三山は、母なる女神が三人の娘を連れて訪れた際、夢見の吉凶で山を分け与えたことに由来すると伝えられる。末…
- 第五話笛吹峠の山男山女出没海岸方面への近道であった笛吹峠は、山中で山男や山女に出逢うとの噂が広まり人々に怖れられ、次第に往来が絶えた。ついに遠回りの境…
- 第八話寒戸の婆、風の日に帰る松崎村寒戸の娘が梨の木の下に草履を残したまま行方知れずとなり、三十年余りを経て老いさらぼった姿で不意に帰って来た。人々に逢い…
- 第二十四話大同という旧家の由来村々の旧家を大同と呼ぶのは、大同元年に甲斐国から移り来た家であるためという。大同は田村将軍征討の時代であり、甲斐は南部家の本…
- 第二十六話阿倍氏彫刻の名人旧家柏崎の田圃のうちと呼ばれる阿倍氏は聞こえた旧家である。その先代に彫刻の巧みな人があり、遠野一郷の神仏の像には多くこの人の作が…
- 第二十七話池の端の黄金石臼閉伊川で若き女に手紙を託された池の端家の先代が、六部の教えで手紙を書き換えて届け、礼に小さな石臼を得た。臼は米を入れて回すと…
- 第三十二話千晩ヶ岳白鹿と死助権現千晩ヶ岳の沼は物凄く生臭い谷で、昔隼人という猟師が白鹿を追って千晩こもったことから山の名となった。鹿は片肢を折りながら次の山…
- 第六十三話マヨイガと黄金の椀小国の三浦家の先祖の妻が蕗を採りに山奥へ入り、誰もいない立派な家(マヨイガ)を見つけて逃げ帰る。後日川上から流れてきた赤い椀…
- 第六十五話安倍ヶ城の雨の前兆早池峯山の険しい崖の中腹に安倍ヶ城という岩があり、安倍貞任の母が今も住んでいると言い伝えられている。雨が降る前の夕方には岩屋…
- 第六十六話早池峯と貞任伝説早池峯の附馬牛側の登り口にも安倍屋敷という巌窟があり、早池峯全体が安倍貞任にゆかりの山とされる。小国側の登り口には、八幡太郎…
- 第六十七話貞任の陣屋跡伝説土淵村と栗橋村(旧橋野)の境の山中、登り口から二三里の山中に広い平原があり、そこは貞任という地名で呼ばれている。沼は安倍貞任…
- 第七十六話長者屋敷と埋蔵金伝説長者屋敷は昔の長者の住居跡とされ、近くの糠森は長者が糠を捨てた跡が山になったという。山中の五つ葉のうつぎの下には黄金が埋めら…
- 第百十一話ダンノハナと蓮台野の姥捨て各地にダンノハナと相対する蓮台野という地名がある。昔は六十を超えた老人を蓮台野へ追いやる習わしがあり、老人は昼間里に下りて農…
- 第百十二話ダンノハナと蝦夷屋敷の遺物ダンノハナは昔館のあった時代に囚人を斬った場所とされ、村境の丘にある。近くの蓮台野には蝦夷屋敷という凹地が多く残り石器土器を…
- 第百十三話象を埋めたジョウヅカ森和野にあるジョウヅカ森は象を埋めた場所と伝えられ、地震の折はここに逃げよと言い伝えられている。実際は人を埋めた墓で、塚の周り…
- 第百十四話館主の墓と山口孫左衛門の由来山口のダンノハナは今は共同墓地で、中央の大きな青石の下を掘った者が瓶を発見したが村の老人に叱られ元に戻された。館の主の墓とさ…